白神山地の壮大な景色に息をのみ、岩木山神社の雄大なご神気に触れる青森のひとり旅

ひとり旅

世界自然遺産・白神山地をめざし青森へ

ひとりで過ごす時間は自分を再発見する時間であり、旅は人生を豊かにするサプリメントのようなものです。何を感じ、何を楽しむのか、行く場所やその時の状況によって求めるものは変わってきます。大自然とご神気を体いっぱい吸収したく、かねてから一度行ってみたいと思っていた白神山地をめざし、大阪から青森まで3泊4日のひとり旅です。

原始日本の風景を残す白神山地

旅の1日目は大阪から弘前までの移動日。2日目の朝から白神山地に向かいました。
弘前バスターミナルから白神に向かう弘南バスの白神ラインに乗り、アクアグリーンビレッジANMONで下車します。弘前バスターミナルを8時50分に出発し、10時10分にアクアグリーンビレッジANMONに到着です。

白神山地ガイド会のツアー「暗門の滝&ブナ林散策道コース」に申し込んでいるので、ここでガイドさんと待ち合わせです。こちらのツアーは催行が2人以上で決行、申し込んだ時点では参加者がわたし一人(泣)。決行されない可能性がありましたが、直前に2名(お一人さん×2組)の参加があり、無事、決行となりました(喜)。用心深く怖がりなおひとりさんのわたしは、早めに抑えるところを抑えないと落ち着かないのですが、旅なれたおひとりさんたちは、思いつきのように旅支度をし、スイスイとこなされているようでした。
出発前にアクアビレッジANMONでトイレを済ませ、売店で地元特産品りんごを使ったキャラメルを購入。トイレも清潔で使いよいです(感謝)。

世界自然遺産・白神山地の広大なブナの森へ向かいます。

ブナの森を歩く

白神山地は、ブナの原生林として有名ですが、その姿は雄大かつしなやかで森の女王とも呼ばれています。ブナの木は水分を多く含んでいることから森は柔らかく、スポンジのようなやさしい土壌になっています。そんなブナの木にはたくさんの実がなり、それを食べて多くの生き物が命をつなぎます。母なる木と呼ばれるのも納得です。

太陽の光がさすとその緑が生き生きとして、なんとも美しい。仲間と一緒に元気を取り戻す時間も素敵ですが、都会の喧騒を離れ、全身で自然の緑を感じるひとりの時間は、眠っていた本来の自分を呼び覚ますような気がします。本能的な感性を充電し、五感をつかって瞬間を味わう。魂に語りかけ、自分を取り戻すとひとりで生きていける自信がわいてきます。

こんなブナの木ですが、戦後は役に立たない木として大量伐採されたようです。水分を多く含んでいることから、資材としては柔らかく、腐りやすくて使い物にならないと伐採され、建築資材となる杉やヒノキの人工林に置き換わっていきました。森にとっては、重要な役割を果たしていたにも関わらず、売れるか売れないかで価値を判断されたと思うとなんとも悲しいです。ソロ立ちを目指すわたしも、社会的には生産性が低い年代になっていきますが、生き物の価値は生産性だけではないはず。社会はそういう判断基準であっても、人は誰しも尊い存在であり価値のない人などいない、とブナの森をみて感じました。

ブナの森の足元はふかふかで歩きやすいです。

山に生きる「マタギ」という職業があります。白神山地ではその昔から豊かな山の恵みをうけ、猟や採収を生業として生きている人々がたくさんいました。木に文字や印が刻まれていますが、ナタメといって樹木につけた道しるべのこと。山の掟を守り、それぞれがお互いの領域を荒らさず、絶妙なルールの中で生きていたのでしょう。

自然が織りなす風景は、なぜにこんなに美しいのでしょう。デザイナーも建築家もいないのに不思議です。

暗門の滝

ブナの森では、やさしい木々につつまれていましたが、滝が近くなると風景が変わってきました。落石など危険な場所でもあるので、ヘルメットをかぶり足元に気を付けながら進んでいきます。以前に落石事故があり、ヘルメット着用向かうのがスタンダードのようです。ヘルメットはレンタルできます。ツアーでは、衛生上ヘルメットに直接肌が触れないようにタオルを持ってくるよう指示がありました。

暗門の滝に到着です。青い空、白い雲、木々の緑に清らかな水。

目に見えずとも、マイナスイオンを肌で感じ、洗礼を受けます。

来た道を帰りますが、往きには気づかなかった植物にも目がとまります。

ブナの木の生育はとても遅く、花を咲かせるまでに50年、実をつけるにはさらに30年、80年経ってようやく成人の仲間入りをするそうです。人間の一生をかけて大人になるのですね。ソロ立ちを目指すねーねーは、ブナでいえば実をつける30年に突入です。白神山地でみたブナの木のごとく、様々な苦難があろうとも空に向かい、しっかりと力強く根を張ってそびえたつ。あるがままを受け入れ、媚びず依存せず生きつつも、水面下では様々な生き物とつながりあって命をはぐくむ。自然は、ソロ立ちで学ぶべきものをすべてもっていました。

13時30分にツアー終了。バスの時間14時20分まで アクアビレッジANMONで休憩です。りんごのソフトクリームです。

  • 弘南バス
    弘前バスターミナル 8:50→ アクアグリーンビレッジANMON 10:10
    アクアグリーンビレッジANMON 14:20→ 弘前バスターミナル 15:50
    ¥2,520(往復)
  • 白神山地ガイド会ツアー「暗門の滝&ブナ林散策道(レンタル・保険加入)」
    10:20 ~ 約3時間
    ¥6,600

弘前にて

弘前の宿泊は「天然温泉 岩木桜の湯 ドーミーイン弘前」JR弘前駅より車で10分。徒歩では厳しいですが、ホテル前にバス停があり、そこを利用すればバスターミナル、駅前まででることができます。
ホテルそばには弘前城があり、到着日はチェックインまで時間があったので弘前城をぶらぶらしました。

蓮の花がきれいです。

岩木山が見えます。ホテルの露天風呂からも岩木山がみえました。

ホテルから徒歩10分のところにある常寿し(つねずし)で早めの夕食。上にぎり¥2,200です。このお値段で新鮮なネタを食べられるのは、さすがですね。大将が、ひとりのわたしに気づかって何か話しかけてくれますが、〇▽※~??? とりあえず、笑顔で返事です^^

岩木山神社(いわきやまじんじゃ)

3日目は弘前を後にし、大鰐温泉に向かいますが、その前に第二の目的地、山岳信仰として名高い岩木山神社へ参拝です。弘前では常に岩木山が見えていたのですぐそこかと思いきや、バスで小一時間かかります。のどかな風景を楽しみながらのバス道は、ご神体の岩木山を見上げつつ進み旅人をあきさせませんながくこの地を見守られ、人々の心のよりどころであったと感じつつバス旅に心うかれていました。

バス停を降りたら、青い空に緑の森が映え、そこは別世界です。日々の生活は時間に追われ、大切なものを置き去りにしているのではないかと気づかされます。どっしりと鎮座される雄大さは、小さな悩みを吹き飛ばし、はるか遠い天の原から生きる力を与えてくださっているようです。

青い空をバックに、遮るものなく神様がおられます。自然の中で、地元の人たちの手によって大切に守られてきた岩木山神社。素朴でありながら人との深いつながりを感じます。

岩木山をご神体とし、とくに開運の神様としてひろく信仰されています。

古刹の趣が漂います。

何かにぶつかった時、人は神にすがりたくなりますが、聖地は問題を解決する場所ではなく、心のよりどころとして、ただただ大きな愛で見守ってくれる場所なのではないでしょうか。人は、否定されずあるがままの自分を受け入れてくれる何かに出会えた時、それだけで希望をもつことができます。様々な執着を減らして、自分の立ち位置をみつける。ソロ立ちを応援してくれる山の神様に感謝しつつ後にし、旅をすすめました。

  • 岩木山神社
    弘前バスターミナル 11:10→ 岩木山神社 11:50
    岩木山神社 12:40→ JR弘前駅 13:30
    ¥1,440(往復)

星野リゾート 界 津軽へ

旅の最後はちょっと贅沢に「星野リゾート界」で過ごします。星野リゾートは、言わずと知れたラグジュアリーなホテルですが、女子旅推しのホテルでもあります。一人旅への理解も深く、今回は女子ひとり旅プランで部屋をおさえることができました。

弘前から大鰐温泉

岩木山神社前バス亭から弘前駅にむかいます。弘前駅から大鰐温泉までは10分ほどで着いてしまうため、大鰐温泉駅15時10分ので送迎バスに合わせて弘前駅で時間調整です。ホテル周辺は自然あるのみです。食事は別料金で、一人で気軽に食べられる金額でもないため、弘前駅で夕食も含め、必要なものは購入しておきます。

旅人には、こういう駅の地図が助かります。方向音痴なねーねーは自分がどこにいるのかがわからない状態が多いので、こういう地図と駅名がセットになった図はたすかります。数年前に五能線の観光列車リゾートしらかみに乗って秋田から青森まで旅したことを思い出しました。

15時に大鰐温泉に到着すると星野リゾートの送迎バスがお出迎えです。

自然の中のホテルです。何もしないためのホテルになりそうです。

ここ界津軽では、津軽三味線の生演奏が毎晩楽しめます。三味線の生演奏は聞いたことがなかったので、その迫力に圧倒されました。

青森ひとり旅のフィナーレを飾るお部屋です。「おひとり温泉休息プラン」(キャンセル不可)というのを申し込んでいました。落ち着いた部屋でゆっくりできそうです。部屋からの緑もきれい。

ホテルや旅館において、わたしのテンションをあげてくれるのは洗面所です。洗面所が洗練されて美しいと非日常を強く感じるからです。広さがあって清潔感があります。

ひとりで二人分を使用できるのは、それだけで贅沢感が味わえます。

おひとり温泉休息プランについていた日本酒とあてのセットです。おちょこセットがとても素敵です。一口はいただきましたが、わたしは飲めない人なのでもったいなかったかも。

お天気がよく、時間がまだ早かったので少し周辺を散歩してみました。すれ違った人は数人、車もあまり走っていません。青い空、白い雲、山の緑、以上。ごちそうさま。

りんごの木、かわいいですね。

時間とともに趣が変わります。

関西で有名な祭りといえば祇園祭りですが、お祭りにはさほど興味のないわたしです。でも、ひとつひとつの灯篭をじっくりみていくと祭りにかけた並々ならぬエネルギーを感じ、いつかねぶた祭りもみたいなあなんて思いました。

旅のおとも本は 平野啓一郎著「本心」

平野啓一郎さんは「分人主義」という思想を提唱されていますが、この「本心」では、様々なテーマがちりばめられ、簡単には語れない深さがある小説です。読み終わりはずしっと重い、食事でいうならスパイスカレーのような、しばらく体内に居座り続け、次の食事を受けつけない感じ。平野啓一郎さんの本というのは、読み手のレベルが違っていてもそれなりに楽しめるように書かれていると聞いたことがあります。確かにストーリーだけでも楽しめます。2040年の近未来、亡くなった母を仮想空間でヴァーチャルに蘇らせ、会話をしながら本心をさぐる中で、知らなかった母親の人生を知っていく。結婚という形をとらないで女性同士の共同生活で家族を形成しようとした母の行動、自由死を選びたいといった母の心境、どれもがすでに半分リアルになっている内容。ストーリーのおもしろみまでしか味わえていませんが、ソロ立ちをめざすものとしては、考えるべき内容が多々ありました。ひとつは母が希望した自由死というもの。安楽死が認められているオランダでは死の間際に皆が病室に集まってパーティの後、注射を打って亡くなるとか。自由死と安楽死は意味が異なるかもしれませんが、人は孤独死への強い恐怖があるんですね。ひとりで生まれて、ひとりで死んでいくという原則的な孤独がある中で、死をどうとらえていくかは深いテーマです。平野啓一郎さんの分人という視点からも、死ぬ間際はどの分人で死んでいくのかという問いがあったようです。わたし個人はどう生きるかより、生きることを全うすることの方が尊いと考えているでの、いかなる理由があろうとも神様のお迎えがくるその日まで、わたしの着ぐるみを着させてもらおうと思っています。死をコントロールできないからこそ、悔いのないよう日々を大切にいきていかなければならない。まだ、死というものをリアルに感じられるような年齢ではないけれど、ソロ立ちは、老いるスキルでもあるので、どう人生の幕を降ろすのかという深いテーマにも向かい合っていく必要がありますね。

外が次第に明るくなってきました。自然を味わいながら、ゆっくりと本を読んで十分に広い部屋で安らぐことができました。旅ももうそろそろ終わりです。

8時にタクシーが迎えに来るので、ゆっくりはできませんがしっかりといただきました。

界津軽から青森空港までタクシーで向かいます。帰り方を調べているとタクシーの定額サービスというのがあり、界津軽から青森空港まで¥9,500というのを見つけました。事前予約が必要ですが、安心、安全、荷物も気にすることなく、星野リゾート界でのリッチ気分を最後まで継続できます。約1時間で到着です。

青森10時発の飛行機で帰阪です。お天気にも恵まれ、自然をたっぷり味わい、部屋でゆっくり本にふけることもでき、楽しい青森ひとり旅でした。お米は青天の霹靂、ふるさと納税は青森を利用しています。

ソロ立ち ひとり旅のまとめ
「青森県・白神山地 岩木山神社」

  1. 費用(おみやげ、飲食代は除く)
    飛行機 (伊丹⇔青森) 
    JALカード マイル使用 ¥0
    青森空港→弘前バスターミナル ¥1,200
    弘前バスターミナル→岩木山神社
    岩木山神社→弘前駅
    ¥1,440(往復)
    JR弘前→大鰐温泉 ¥240
    青森タクシー(界津軽→青森空港)
    \9,500(事前予約要 定額サービス)
    宿泊費
    天然温泉 岩木桜の湯 ドーミーイン弘前 2泊
    ¥21,600
    星野リゾート界津軽 1泊(食事なし)
    ¥37,400
    白神山地ツアー参加費 ¥6.600
    合計 ¥77,980
  2. タイムスケジュール(3泊4日)
    (初日)
    伊丹7:55→ 青森9:30
    青森空港9:50→ 弘前バスターミナル10:45
    (2日目)
    弘前バスターミナル8:50→ 白神山地10:10
    白神山地14:20→ 15:50弘前バスターミナル
    (3日目)
    弘前バスターミナル11:10→ 岩木山神社11:50
    岩木山神社12:40→ 弘前駅13:30
    JR弘前14:48→ 大鰐温泉15:00
    (4日目)
    界津軽8:00→ 青森空港9:00
    青森空港10:00→ 伊丹空港11:30
  3. ひとり行動の安全性・・◎
  4. 公共交通機関のアクセス・・◎
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