金沢から観光列車「のと里山里海号」で能登をのんびりゆったりひとり旅

ひとり旅

わたしは旅先で観光列車に乗るのが楽しみのひとつです。ご当地ならではのものに出会えますし、窓からの景色はその土地の生きた情報そのものです。嘘がない風景は、疲れたモヤモヤの心をゼロに戻してくれます。知らない人々、知らない土地、知らない風土や文化の中に自分を置くことで、自分自身がリセットされるのでしょうか。日頃、自分が思っている価値観って、なんなんだろう…と。今回は、金沢から能登半島へ向かい、七尾から穴水まで走る「のと里山里海号」にのって、和倉温泉で1泊するひとり旅です

金沢から「のと里山里海号」の始発駅 七尾へ

大阪から金沢まではサンダーバードで向かいます。サンダーバードには女性専用席も設けられており、予約時に席を指定しておくと快適な電車時間がすごせます。ただ、女性席なので、女子旅の人たちといっしょになってしまうこともあり、その場合は降りるまで盛り上がっているということもあります。スマホで音楽をながせば人の会話はシャットダウンされますので、ワイヤレスイヤホンは忘れないようにします。

大阪から金沢までサンダーバードで約2時間30分。せっかくの金沢ですが、今回は下車せずそのまま和倉温泉方面へ急ぎます。ねらったわけではないですが、七尾までの特急が「花嫁のれん」号にあたりました。観光列車「のと里山里海号」に乗るためにむかう列車が「花嫁のれん」で、観光列車日和です。婚礼の日にのれんを贈る金沢の文化から名づけられているようです。しあわせののれんをくぐり乗車します。

輪島塗や加賀友禅をイメージした車両で、内装も金沢金箔の装飾があったり七尾までくつろいだ時間になりました。

わたしが乗った2号車です。幸い、向かいにどなたも座らずひとりでのんびりできました。

4人掛けもあります。内装は輪島塗の代表的な図柄で華やかです。魅力的なデザートの車内販売がありますが、「のと里山里海号」で寿司御膳を注文しているため、ここは我慢で、コーヒーだけにしました。

  • サンダーバード
    7:00 大阪→9:38 金沢
    \5,580(おとなびWEB早得)
  • JR特急
    10:15 金沢→11:34 七尾
    \860

のと里山里海号にのって、すず色の空と海をながめて穴水へ

12時30分発の「のと里山里海号3号」に乗車します。全席指定予約制で事前にのと鉄道「観光列車のと里山里海号」に電話予約をいれ、乗車整理券\500(往復\1,000)と寿司御膳\2,550の代金は事前に払い込み、運賃(七尾~穴水\850 穴水~和倉温泉\690)は当日購入します。「弁当忘れても、傘忘れるな」といわれるほど、雨の多い地域ですが、ご多分に漏れずしっかりとした雨になりました。

車内にはアテンダントさんがおり、風景や能登の風土などについて案内をしてくれます

乗車すると、注文していた寿司御膳が席に用意されていました。

おしながきです。

「すし王国」と呼ばれる七尾は、四季を通じて新鮮な魚介が水揚げされる地域です。地元のお寿司屋さん用意した御膳なのでお寿司屋さん食べている贅沢感が味わえます。

おかずも巻きずしも、すべてが美味しい!\2550はお値打ちです。海向き席を予約したので周囲を気にせずほおばりました。大満足。

能登の空は珠洲(すず)色といわれるグレーの空。雨が降って雲が覆う今日のような灰色の空。旅に来てこんな天気だと泣きそうな気持になりますが、アテンダントさんは「これこそが能登の空であり、私は大好きだ」と笑顔で言われました。青い空だけでなく、灰色の空も愛してくれる人がいる。何をみていいと思うかは人それぞれなのに、空は青がいいと思い込んでいたことに気づきました。そういわれると、この空の色も素敵思うようになりました

七尾湾を右手にしばらく走ると、細長いやぐらの上にあぐらを組んだ男性が座っているようなふしぎなものが見えてきました。

この地域の昔の漁法「ボラまちやぐら」を再現したモニュメントのようです。木で組んだやぐらの上でボラの群れを待つ。このグレーの空と海を見ながら、やぐらに座って何時間も過ごした昔の漁師さんは、さぞ我慢強い人だったのでしょうね。後日、宮本輝「朝の歓び」を読んでいたら、この地が書かれていました。妻を亡くした主人公が能登をひとり旅しているシーンから物語ははじまります。「大昔に、そこに座っていた漁師がそのまま息絶えてミイラになってまだ座り続けているかのように見えた」ボラまちやぐらをみているこの情景です。小説の中に知っている場所や見た光景が出てきたときは、空想の世界に色がついたような気分になりますね。

ご自宅から走る列車に手を振るお婆さんが見えました。毎回「のと里山里海号」に手を振って乗客を迎えてくださるようです。うれしいですね。

登中島駅に10分程度止まり、鉄道郵便車の見学がをします。車内ポストにはがきを投函すると特別消印で届かようです。

能登鉄道の執着駅穴水に到着すると道の駅があります。折り返しの出発まで45分あるので、ここでお土産などをみて過ごしました。穴水はお相撲さんの遠藤関の出身地ということで、応援グッズやパネルがありました。ここで購入した揚げ浜式製塩とよばれる500年前からの伝統製法でつくった珠洲の塩は、とても美味しかったです。このお塩を買いにまたでかけたいくらいです。

  • のと里山里海号 観光列車
    12:30 七尾→ 13:30 穴水
    \1,350(運賃\850+乗車整理券\500)
    14:15 穴水→ 15:12 和倉温泉
    \1,190(運賃\690+乗車整理券\500)
    寿司御膳
    \2,550

和倉温泉「虹と海」オーシャンビューのお部屋でゆったり癒し旅

観光列車を満喫したら、今夜のお宿和倉温泉へ。のと里山里海号の始発駅七尾の手前で下車。

駅からは送迎バスがあります。

宿泊の「虹と海」は、加賀谷グループの全室オーシャンビュー和モダンホテルです。ひとりでゆったり広いお部屋で過ごしました。

海にむかってベッドがあります。窓からはグレーの海と空。不思議とひとり旅にはこの色が落ち着きます。いろんなことを海が飲み込んでくれるような。

食事は、夜、朝ともビュッフェスタイル。オープンキッチンもあり、できたてのあったかいお料理もあります。おひとり様はおひとり様で席を固めているようで、ディナー時のおとなりさんが、翌朝もおとなりにおられました。その方が静かに食事ができるので、お心遣いに感謝。

旅のおとも本は「嫌われる勇気」

わたしは、可能な限り早くお宿に入りたいタイプなので、チェックインは15時を目指します。そしてひとり時間を自分の栄養にしたいので、本を読んで過ごしたりします。今回、旅のおともにした本は、岸見一郎著「嫌われる勇気」です。アドラー心理学を「青年と哲学者との対話形式で理解を深めるストーリーです。アドラー心理学においての行動面の目標は「自立すること」と「社会と調和して暮らせること」のふたつ。「自立すること」といっても、働いて経済的に生活をする表面的なことを指しているわけではありません。著者の岸見先生が哲学者なので、人の内面を追求した非常に深い内容ですが、ソロだちを目指す者としては、心にささるものが多く書かれています。何度も何度も読み返し、そのたびに理解を深め、身体にしみこませていく本のような気がします。

「ユダヤ教の教えに、こんな言葉があります。『自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分のためにいきてくれるだろうか』と。」
「嫌われる勇気」岸見一郎 古賀史健著 より

ソロだち ひとり旅のまとめ
「石川県・能登 和倉温泉」

  1. 費用(おみやげ、飲食代は除く)
    サンダーバード(大阪⇒金沢)\5580
    サンダーバード(金沢⇒大阪)\6500
    JR特急(金沢⇔七尾)往復 \1720
    のと里山里海号(七尾→穴水)\1,350
    のと里山里海号(穴水→和倉温泉)\1,190
    のと里山里海号 寿司御膳 \2,550
    虹と海 ひとり利用1泊 \16,290
    合計 \35,180
  2. 時間(1泊)
    大阪7:00→ 金沢9:38
    金沢10:15→七尾11:34
    七尾12:30→穴水13:30
    穴水14:15→和倉温泉15:12
    送迎 ホテル着13:30
    チェックアウト8:30 送迎
    和倉温泉9:02→金沢10:05
    金沢12:14→大阪15:05
    行動時間  32時間5分
  3. ひとり行動の安全性・・◎
  4. 公共交通機関のアクセス・・◎

タイトルとURLをコピーしました